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見直すべき 伊勢騒動(伊勢暴動)
もっと掘り起こすべき
「竹槍でちょい(ドン)と突き出す二分五厘」


                   10月15日(月)

 ひょんなことからウィキペディアで見つけた伊勢騒動。これはすごい事件である。1876年(明治9年)12月に三重県松阪市を発端にして、いわゆる地租改正に反対した農民が起こした暴動が時の明治政府を動かした。地租を3%から2.5%に下げさせたのである。当時の政府の独裁的なリーダーは大久保利通。暴動は三重県にとどまらず、愛知県、岐阜県にも広がった。処罰者は実に5万人以上にのぼった。ということは10万人以上がおそらくなんらかの関わりを持った、であろう。現在の人口にあてはめれば、30万人以上は下らないであろう。
 これはすごい運動である。どおりで、松阪や伊勢は意外に農民運動や部落解放運動の伝統がしっかりと脈打っている訳である。戦前の1933年に、すでに松阪市のある町では、区長選挙を18歳以上の男女が行っていたそうで、その地域を「松阪ソヴィエト」と呼んでいたそうである。
 そのような歴史をきちんと私たちの世代は学ばなかった。「地租改正反対の一揆が全国で起きた」という通り一遍の知識は持っていたが、具体的な話はほとんど学んでいない。現在の高校の教科書にはそれなりに書かれているようだけど、今どきの高校生はきちんと学んでいるのだろうか?
 伊勢暴動と言われ出したのは、1920年前後で、それまでは藁焼き暴動(藁を焼いたのが暴動のきっかけになったので)、伊勢農民暴動などとも言われていたそうだ。「東海大一揆というべきである」という現代の学者もいる。
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2012.10.14 Sun l その他 l COM(0) TB(0) l top ▲