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驚くべき社説には「反省」らしい言葉はまったく見られず
巨大マスコミも過去の主張をまず総括し再出発を

                            6月5日(土)

新エネルギー策 安全性高めて原発利用続けよ(5月27日付・読売社説)
 仏ドービルで開幕した主要8か国(G8)首脳会議(サミット)で、菅首相が新たなエネルギー政策を表明した。東日本大震災への支援に謝意を示したうえ、東京電力福島第一原子力発電所の事故から日本を再生させるメッセージを発信したのは妥当だろう。首相は、政府が昨年決めたエネルギー基本計画を白紙に戻し、太陽光や風力など自然エネルギーの拡大を加速する方針を示した。具体的には、「2020年代のできるだけ早い時期」に、総電力に占める自然エネルギーの割合を20%にする数値目標を掲げた。日本の総電力のうち原子力は3割を占め、日本経済を支えている。一方、自然エネルギーの比率は約9%にとどまる。原発事故の影響で、原発の新増設は難しくなった。自然エネルギーの利用拡大に活路を見いだす狙いは、ある程度理解できる。しかし、20%の目標達成時期は基本計画よりも、唐突に10年程度前倒ししたものだ。実現に向けた具体的な方策は示していない。
 そもそも自然エネルギーが普及しないのは、その質・量・コストに難があるからだ。<そもそも財界・政府が「自然エネルギー」(この言葉も変なのだが)に積極的に投資しようとしなかったからだし、巨大マスコミも投資を後押ししようとしなかったからではないか。>風力や地熱開発は立地の厳しい制約もある。首相は最も有望とされる太陽光について、技術開発を促進させ、太陽電池の発電コストを現在の3分の1にする“夢”を語った。日本中の1000万戸にパネルを設置する構想も明らかにした。だが、技術革新が実現し、企業や家庭が利用しやすい送電網などを整備することが前提になる。過剰な期待は禁物だ。
 資源小国<これも認識がずれている。日本は潜在的「自然エネルギー」に満ちている。>の日本が経済力を維持し、復興に確かな道筋をつけるためには、やはり、原発の安全性を高めて活用していくことが現実的な選択である。<ものすごい論理の飛躍>
 G8では、フランスが原発推進派で、米国も原子力を含むクリーンエネルギーを重視する。ドイツは「脱原発」に動き出したが、欧州大陸の送電網を利用して、フランスなどからいつでも電力を購入できる。それができない島国の日本とは事情が違う。世界各国は、二酸化炭素の排出量を減らす地球温暖化対策も迫られている。その点で原発はなお、有力なエネルギー源と言える。<「原子力発電は二酸化炭素を出さない」なんていうまやかし理論はとっくに崩壊しているのに。めちゃくちゃな理屈。>
 日本は原発を利用しつつ、石油などの化石燃料や、自然エネルギーも組み合わせる最適なモデルを目指さねばならない。(2011年5月27日01時22分 読売新聞)

<『「二酸化炭素を出す化石燃料もだめ、「自然エネルギー」にも難がある。だから原子力だ。」と言っているのだから、「エネルギーはすべて原子力発電でまかなうべきだ」という結論になるのか』と思ったら、このちんぷんかんな結論である。>

アンダーライン・<>は管理人挿入

 さすが原子力発電を推進して来た「巨大マスコミ」である。なにしろ、アメリカの意向の橋渡しも行い、戦後の政財界にも意見して、公称1000万部(今現在はそこまでいってないらしいが)をもって「巨大マスコミ」を構築したS氏は、原子力政策に大きく深く関わって来た人物である。福島原発の現在のような状況に至っても、S氏の過去の「役割」をきちんと総括するどころか、原子力推進を継承発展させようという「巨大マスコミ」上層部の動きにあきれ果てるものである。
 以下のような社説も載せている。厚顔無恥であること甚だしい。

東電巨額赤字 国も原発賠償に連帯責任を(5月21日付・読売社説)
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2011.06.03 Fri l その他 l COM(0) TB(0) l top ▲