益川敏英さん講演
6月5日(金)
益川敏英さんが千葉大学にやって来ました。
かなり早目に自宅を出て、雨の中を西千葉へ。
西千葉駅から目の不自由な、知り合いのKくんを見かけ、会場までエスコートしました。彼は武蔵野線を使っているので帰りもエスコートしながらいろいろ話しました。
会場のけやきホールに近づくと18時前なのに長蛇の傘の列が。けやきホールには入ったことがないので、何席あるのか心配でしたが、多分座るくらいは出来るだろうと考えていました。
18時開場。ホールに。席は確保出来たので、一度、会場を出て、けやきホールを見学しました。
開演は18時30分からでしたが、何故か分かりませんが、遅れて18時42分からでした。会場は満席となり、通路にも人が溢れていました。年配の方も見られましたが、ほとんどが学生でした。この講演会は松戸にはほとんど紹介されていないので、参加者は千葉大周辺の方達だけでしょう。私は、千葉市に住む実行委員の息子から教えてもらったのです。もし、東葛地域まで宣伝したら、この5倍の人数は集ったかもしれません。後日の新聞には、第2会場もいっぱいで、550人以上集ったと書かれていました。実際は1000人以上か。入場出来なかった人も少なくなかったようだ。
実行委員長挨拶、千葉大学長挨拶後に18時50分いよいよ益川さん登場。
講演内容は
まず、学問の自由ということで福沢諭吉の「自由といへどものりを越えず」とヘーゲルの「自由とは必然性の洞察である」を対比しての話。
次にファーブルとパスツールの話。
カイコの病気蔓延に対処するためにフランス政府がパスツールを中心にしたチームをファーブルの住む地方に派遣してファーブルと意見を交換しました。数十年も昆虫を研究してきたファーブルが病気に対して何も対処し切れなかったのに、初めてこの地方に派遣されたパスツールが2・3ヶ月のうちに病原(当時その病原体を確認する方法はなかった。これを益川氏はたばこモザイク病と言っていたように思ったけど、勘違いでは?調べると微粒子病菌ーノセマ-ポンビシス)に対する適切な対応をして、問題を解決することができたという事例を引用して、科学を学ぶとはどういくことかを話されました。パスツールは、その地方に行って初めてカイコというものを見て、カイコに対する前知識は何もなかったにもかかわらず、伝染病に対する基礎的な知識を持っているので、そのカイコの病気は何らかの病原がもとになって病気が蔓延している状況を予測し、それに対処する方法を知っていたので、適切な処置ができたのです。ようするに科学というものは「基礎さえしっかりとおさえられていれば、さまざまな問題に対処することが可能なのだ」ということを益川氏は述べていました。
先日、発明工夫展に招待されて出かけて行ったそうで、作品はそれなりに面白く力作揃いだったそうですが、意見を求められて「なかなかいい作品が多かった、と言った後に、ただしこれらの作品は科学遊びであって科学ではないよ。もっともっと基礎を学んで科学に近づいていって欲しい。」と言ったら子ども達に膨れっ面をされたそうです。益川氏のこの発言に私は共感しました。
研究者としての道を選ぶためには、まず、仲間と議論することが大切。また、具体的には益川氏は仲間とともに背水の陣として「教職課程を取らない」という手段をとったそうだ。さらに、院生の仲間と議論したり合宿で遊んだり(数学的遊びもしたそうだ)という体験の積み重ねが研究者への道を拓いていってくれたそうだ。
「ドンキホーテのようにロマンを抱いて真理の探求を」ということを強調されていました。
質問に答えての話でも、専門分野の話等々たくさんのエピソードを交えて話されていました。
時間を時々気にされていて少々話が飛んでしまう面も見えましたが、自信と確信を持って話された一つ一つの問題提起は、的確でした。
司会やパネル質問会の進行に課題もあって、おぼつかないところもありましたが、担当者がまだ学部生ということで仕方ないところでもあります。
質問コーナーは学生優先のなので私は質問を遠慮しました。
時々見せるお茶目な表情。舌を出したり、自虐的なネタを言ったりするところに益川さんは愛嬌のあるキャラクターのノーベル賞受賞者として支持されるところです。
ここ数年学生を指導する立場になって、学生と接する機会が多いという中で身に付けたものなのかもしれません。
物理の専門分野のことを話す際は真剣そのものという感じでした。
花束をもらってからも「学生や院生時代、周りには女っ気一つもなくて、学生と接するようになった最近ようやくこんな風に女性から花束をもらうことが多くなって感激している」という話も最後にサービスしてくれた。
20時45分終演。
サイン会の様子を少し見て、Kくんをまたエスコートして帰宅しました。カンパするのを失念してしまいました。参加費は無料でした。
Kくんからは、視覚障害者の現状をいろいろ聴くことができました。

千葉大正門。 すでに長蛇の列です。

開場の18時になっても続々と人が雨の中やってきます。

けやきホールの席もどんどん埋まって行きました。前列から5番目の真ん中が空いていました。

千葉大九条の会のロビーにあったパネル。

席を確保してから、けやきホールの正面を撮りました。

ロビー2階から。

3階にある第2会場にも人が入り出しました。すでにホールは満席。通路にも人が溢れ出しました。

3階ロビーから。

ロビーのパネル。

ロビーのパネル。

満席のホール。

18時40分過ぎに開演。
実行委員長挨拶。彼女は沖縄出身だそうです。

千葉大学長も挨拶に。最後まで講演を頷きながら聴いていました。

益川さん登場。
開口一番は「益川です。御覧の通りチビです。」でした。



パネル質問会。

会場からの質問に答えます。

花束贈呈。

花束贈呈の感激を一言。

サイン会。

カメラ撮影会ですね。

人気がすごい。益川さんは心良く撮影の要望に応えていらっしゃいました。
6月5日(金)
益川敏英さんが千葉大学にやって来ました。
かなり早目に自宅を出て、雨の中を西千葉へ。
西千葉駅から目の不自由な、知り合いのKくんを見かけ、会場までエスコートしました。彼は武蔵野線を使っているので帰りもエスコートしながらいろいろ話しました。
会場のけやきホールに近づくと18時前なのに長蛇の傘の列が。けやきホールには入ったことがないので、何席あるのか心配でしたが、多分座るくらいは出来るだろうと考えていました。
18時開場。ホールに。席は確保出来たので、一度、会場を出て、けやきホールを見学しました。
開演は18時30分からでしたが、何故か分かりませんが、遅れて18時42分からでした。会場は満席となり、通路にも人が溢れていました。年配の方も見られましたが、ほとんどが学生でした。この講演会は松戸にはほとんど紹介されていないので、参加者は千葉大周辺の方達だけでしょう。私は、千葉市に住む実行委員の息子から教えてもらったのです。もし、東葛地域まで宣伝したら、この5倍の人数は集ったかもしれません。後日の新聞には、第2会場もいっぱいで、550人以上集ったと書かれていました。実際は1000人以上か。入場出来なかった人も少なくなかったようだ。
実行委員長挨拶、千葉大学長挨拶後に18時50分いよいよ益川さん登場。
講演内容は
まず、学問の自由ということで福沢諭吉の「自由といへどものりを越えず」とヘーゲルの「自由とは必然性の洞察である」を対比しての話。
次にファーブルとパスツールの話。
カイコの病気蔓延に対処するためにフランス政府がパスツールを中心にしたチームをファーブルの住む地方に派遣してファーブルと意見を交換しました。数十年も昆虫を研究してきたファーブルが病気に対して何も対処し切れなかったのに、初めてこの地方に派遣されたパスツールが2・3ヶ月のうちに病原(当時その病原体を確認する方法はなかった。これを益川氏はたばこモザイク病と言っていたように思ったけど、勘違いでは?調べると微粒子病菌ーノセマ-ポンビシス)に対する適切な対応をして、問題を解決することができたという事例を引用して、科学を学ぶとはどういくことかを話されました。パスツールは、その地方に行って初めてカイコというものを見て、カイコに対する前知識は何もなかったにもかかわらず、伝染病に対する基礎的な知識を持っているので、そのカイコの病気は何らかの病原がもとになって病気が蔓延している状況を予測し、それに対処する方法を知っていたので、適切な処置ができたのです。ようするに科学というものは「基礎さえしっかりとおさえられていれば、さまざまな問題に対処することが可能なのだ」ということを益川氏は述べていました。
先日、発明工夫展に招待されて出かけて行ったそうで、作品はそれなりに面白く力作揃いだったそうですが、意見を求められて「なかなかいい作品が多かった、と言った後に、ただしこれらの作品は科学遊びであって科学ではないよ。もっともっと基礎を学んで科学に近づいていって欲しい。」と言ったら子ども達に膨れっ面をされたそうです。益川氏のこの発言に私は共感しました。
研究者としての道を選ぶためには、まず、仲間と議論することが大切。また、具体的には益川氏は仲間とともに背水の陣として「教職課程を取らない」という手段をとったそうだ。さらに、院生の仲間と議論したり合宿で遊んだり(数学的遊びもしたそうだ)という体験の積み重ねが研究者への道を拓いていってくれたそうだ。
「ドンキホーテのようにロマンを抱いて真理の探求を」ということを強調されていました。
質問に答えての話でも、専門分野の話等々たくさんのエピソードを交えて話されていました。
時間を時々気にされていて少々話が飛んでしまう面も見えましたが、自信と確信を持って話された一つ一つの問題提起は、的確でした。
司会やパネル質問会の進行に課題もあって、おぼつかないところもありましたが、担当者がまだ学部生ということで仕方ないところでもあります。
質問コーナーは学生優先のなので私は質問を遠慮しました。
時々見せるお茶目な表情。舌を出したり、自虐的なネタを言ったりするところに益川さんは愛嬌のあるキャラクターのノーベル賞受賞者として支持されるところです。
ここ数年学生を指導する立場になって、学生と接する機会が多いという中で身に付けたものなのかもしれません。
物理の専門分野のことを話す際は真剣そのものという感じでした。
花束をもらってからも「学生や院生時代、周りには女っ気一つもなくて、学生と接するようになった最近ようやくこんな風に女性から花束をもらうことが多くなって感激している」という話も最後にサービスしてくれた。
20時45分終演。
サイン会の様子を少し見て、Kくんをまたエスコートして帰宅しました。カンパするのを失念してしまいました。参加費は無料でした。
Kくんからは、視覚障害者の現状をいろいろ聴くことができました。


千葉大正門。 すでに長蛇の列です。


開場の18時になっても続々と人が雨の中やってきます。

けやきホールの席もどんどん埋まって行きました。前列から5番目の真ん中が空いていました。

千葉大九条の会のロビーにあったパネル。

席を確保してから、けやきホールの正面を撮りました。

ロビー2階から。

3階にある第2会場にも人が入り出しました。すでにホールは満席。通路にも人が溢れ出しました。

3階ロビーから。

ロビーのパネル。

ロビーのパネル。

満席のホール。

18時40分過ぎに開演。
実行委員長挨拶。彼女は沖縄出身だそうです。

千葉大学長も挨拶に。最後まで講演を頷きながら聴いていました。

益川さん登場。
開口一番は「益川です。御覧の通りチビです。」でした。



パネル質問会。

会場からの質問に答えます。

花束贈呈。

花束贈呈の感激を一言。

サイン会。

カメラ撮影会ですね。


人気がすごい。益川さんは心良く撮影の要望に応えていらっしゃいました。
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