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科教協ちば 冬合宿報告

科教協千葉支部の冬合宿が館山で2月10日(土)・11日(日)に開かれました。
千葉県の南の端の館山ということでしたが、大変充実内容の研究会で、ほぼ予定通りの研修をすることが出来ました。10数名の参加者でした。充実した内容だったので、参加者にもう少し広がりが欲しかったな、という点もありましたが、若い教師が数人参加し、今後の展望が見えてくるような研究会でした。

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私は9時6分蘇我発の鈍行で館山に向かいました。木更津辺りから妙な雰囲気。カメラをぶら下げた乗客が多い。「バードウォッチングの会でもあるのあかな?」と思っていたら、大貫の駅に着くとホームの向かいに停まった車両の雰囲気が変。JRの職員が帽子を乗客に冠らせて写真を撮ったりサービスしている。ふと先日「房総でSLを走らせている」というニュースを思い出し、ひょっとするとこの車両の先頭にはSLが?こちらの車両が走り出し、ホームの車両の先頭を見ると、案の定SLが。その写真です。人影の横にSLのライトが写っています。

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私の乗った車両がSLの前に走る車両らしく、沿線に多くの人が目につき出しました。

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菜の花を前景にした構図を狙う多くのカメラマンが。
私の乗った車両をリハーサルにして写しているようでした。
 車掌が改札に来て、聞いてみると、今日、明日、明後日と1往復SLが木更津から館山まで走るそうです。館山にはSLが12時に着くとのこと。改札の車掌は2人もいました。各駅に着く度にホームには動員されたJRの職員がたくさんいました。
 大貫駅でSLを見ただけで満足し、それ程興味もなかったのです。私にとってのSLは小学生の頃、スケッチしたりした身近なもので、今のきれいに化粧?されたものには関心はなかったのですが、沿線に居並ぶ多くの人とカメラマンに乗せられて「館山でSLを迎えようかな?」と思ってきました。沿線のカメラマンは延べ1万人はいたかも知れません。

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富山です。

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館山駅に降りる、観光キャンペーンのパンフレットがたくさん配られていました。
館山の駅のショーウィンドーに飾られたSLの模型や写真の展示物。

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駅構内のお土産屋にはこのようなものも売られていました。

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館山駅です。館山駅には10時58分に着き、科教協の3人の会員に会ったのですが、開催時間の13時には間があり「12時にSLが着く」というので、館山駅周辺を散歩するつもりでした。館山駅では、観光キャンペーンをやっているようで、まちかどミニ博物館があるようなので時間まで見学しようとしました。

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最初のまちかどミニ博物館。
自宅に帰った翌日、JRの駅で「房総八犬伝」というJRの宣伝パンフを手にしました。2月から4月いっぱいまで、行政もバックアップして「ちばデスティネーションキャンペーン」(行政は相変わらず横文字が好きですね。デスティネーションとは目的地というような意味のようです。)というのをやっているようでうす。SL運行もその一環のようです。

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昨年の4月に閉店した老舗の寿司屋を会場に紙人形の展示と観光案内をしていました。案内はNPOの方で、まだ慣れていないようでした。お茶とお菓子のサービスもありました。
昼食に良い所を紹介してもらいました。

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戦争遺跡を発掘している愛沢さんの本があったので3冊買ってしまいました。愛沢さんも、このイベントの仕掛人の1人のようです。サービスでお土産に貝をくれました。

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まちかど博物館の正面玄関。

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少し歩くと向かい側にも博物館。館山も空き店舗が少なくないようです。

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この博物館は安房水産高校の博物館。

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中身は文化祭の展示物のよう。貝のいろいろ。

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マッコウクジラの歯がおもしろい。

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真珠採取の器具。

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仕掛け網のいろいろな模型。

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さらに少し歩くと国立館山海上技術学校の博物館。海上技術学校って何?と思ったのですが、数年前は海員学校と言っていただそうです。

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やはり学園祭の展示物のようです。学生が丁寧に説明してくれました。

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この日泊る予定の幸田旅館。

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ここも空き店舗を利用した休憩所。

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隣は甲や鎧の製作愛好会の展示場。

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材料です。紙で作ります。30人程製作愛好会の会員がいるそうです。

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紹介してもらった有香というお店。

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有香定食ご膳1260円というのを食べようとしましたが、12時が近づいたので後で。

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駅近くではこのようなバザーが。

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入場券は140円で、並んでいましたが、私は駅に着いた際に、またSLを見に入りたいのですが、と言ったら切符を回収されませんでした。その切符で再入場。ホームではみなさん熱い視線。

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ようやくSL登場。

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サービス過剰という程、何度もうるさい程汽笛を鳴らしてホームへ。

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意外と乗客はそれ程乗っていませんでした。途中で降りたかな?

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客車の中。何か展示物でもあるのかな?と思ったら普通の車両でした。

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石炭車。

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運転手さんもベテランを配置しているようです。

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運転手だけでも5人もいました。

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車輪。やはりホームから撮ると迫力に欠けます。

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この構図はいいかな?

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この世代はSL何て縁がないと思いますが、若い世代もたくさんいました。

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こう見るとデゴイチも小さく見えますね。

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白いマークのSL南房総が目障りです。

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この角度が一番絵になります。

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シリンダー。

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運転手の大サービス。

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懐かしのプレート。

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石炭もサービスで配っていました。私も3個もらいました。しかし、この時質問しそびれたのですが、石炭ではないようです。後で気が付いたのですが、コークスでもないようです。粉炭というか、粉にした石炭を固めたもののようです。

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駅構内の外から見たSL。

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有香に戻って昼食です。ビールを飲みたくなるおかずでしたが我慢。

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隣は魚屋さんで有香と一体のようです。ここで調理しているようです。

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幸田旅館の裏手。

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バザー会場ではこのようなイベントも。SLは引き込み線に移動したようです。

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駅の向かいにあるまちかどミニ博物館。

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1階は海辺の展示物。2階は鉄道博物館になっているようです。

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戦争時代の館山の紹介です。

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手漕ぎ舟も展示されていました。

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型染めです。

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2階の鉄道博物館への階段。

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鉄道関係のいろんなものが展示されていました。

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これらの品々をどうやって手に入れたのだろう、と思います。

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こんなものも。

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レールの3種類。

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1951年の2月に館山に80センチの雪が積もったそうです。一番左下に写っている方が説明してくれました。SLの粉炭を固めたものについても話してくれました。

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安房高校です。伝統のある高校です。天文ドームもありました。

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正門です。

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化学講義室、という名前がいいですね。

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化学講義室内。

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化学実験室内。

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化学講義室にあった黒板拭き叩き機。結構前にいた先生が作ったものでしょうか立派に動きました。隣に黒板拭きクリーナーもありましたが。

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いよいよ研究会の開始です。これは、野曽原さんの考案したエタノールを使った燃料電池。

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簡易燃料電池の仕組み。

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アルコールを使う燃料電池の仕組み。

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ウィスキーでも起電します。

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簡易燃料電池作りの始まりです。まず、ステンレス網を塩酸につけます。

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電解液につけて、ステンレス網に電流を流し、パラジウムをメッキします。

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3分程慎重に。

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メッキ後、網をタッパーに合わせた大きさに2枚切り、セットし、間にキッチンペーパーを挟んで蓋をします。これに水酸化ナトリウム水溶液をかけて、水素を入れます。

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みなさん熱心に製作中。

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私は、昨年千葉高校で行われた高教組の教研に参加して、一度この燃料電池を作っています。そのため要領が分かっているので一番最初に出来ました。起電力もほぼ1Vのものが出来ました。

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私の電池を車にセットし、数10m?の廊下を1往復以上走らせました。どれだけ走るか確かめたかったのですが、野曽原さんによると、電池は10時間は持つ、とのことで最後までは諦めました。

CIMG4938.jpg車自体が調子の悪いものもあったようです。

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車のセットは1500円です。

神部さんの「電気技術史と情報化社会」は関東大震災での福田村事件を中心とした授業実践の報告でした。福田村(現野田市)事件について知らない方がほとんどでした。

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西澤さんの教材紹介。スターリングエンジン。

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静電気センサー。

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濃塩酸と水酸化ナトリウムとの中和実験。

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地層の断層モデル。
写真には撮れませんでしたが、携帯用しょうゆ差しを使った硫酸ナトリウム水溶液の電気分解と爆鳴の実験紹介は意外と好評で、早速授業でやってみたい、という声がありました。

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濱中さんが持ち込んだウミホタル。

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電気の刺激に反応して。

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超音波洗浄機での刺激に反応して。

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濱中さんは超音波洗浄機使っての刺激による発光は初めてやってみたそうです。

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濱中さんのウミホタル採集グッズ。

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幸田旅館へ。

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幸田旅館の案内図。みなさん4部屋に分かれて宿泊しましたが3階から1階までバラバラになりました。

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夕食会場の展示物。タヌキの剥製が変です。作り方がいい加減です。

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夕食のメニュー。1泊二食付きで5250円でした。
交流会費込で6500円。

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クジラも少しですがおかずに出ました。
夕食を摂りながら科教協千葉支部の総会も行われました。

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西澤さんの報告です。

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去年の夏、10日間の研修だったそうです。

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2階の部屋を会場にしました。

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ここからは資料の写真からの転載だそうです。

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卵で生まれます。

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小さな窪みに有袋類のように潜り込みます。

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乳腺です。まさに汗腺のように滲み出てくるようです。

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まだ子どもで毛は針状になっていません。カーソルのある所が尿と糞が出る所でまさに、単孔類です。

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大人になりました。

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舌が分かるでしょうか?

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上顎と足。

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このように丸まります。

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オオトカゲの巣と卵。

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1匹のハリモグラです。

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美しい海岸。

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エミュー。

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オオトカゲにとっても野生のネコが天敵だそうです。ネコ撲滅運動がされているそうです。左下はネコの毛皮。

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地元のスタッフが作ってくれた記念品だそうです。

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吉岡さんの退職を前にした報告。

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交流会です。

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西澤さんのハリモグラの針を使ったアクセサリー。

11時40分まで熱い交流がありました。実際暑かった。



11日(日)
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私の泊った部屋から見えた館山城。

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朝食です。コーヒー、ジュース飲み放題でした。

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早速、昨日の総会の続きの確認。

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昨日入ったお風呂です。舟風呂です。

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フィールワークへ。
館山城です。

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最初のポイント沼サンゴ層の見学です。

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ヒカリモの洞穴もあります。ヒカリモは太平洋戦争中の防空壕がたくさんあり、そこに溜った水の生息しているようです。

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みんさん沼サンゴ層に行く前にこのヒカリモに興味が惹かれ、なかなか目的地に行けませんでした。

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のどかな風景です。向こうに館山城が見えます。

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沼サンゴ層に行く道に見られる他のヒカリモ。こちらの方が見事です。

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丘に囲まれた畑が広がっています。

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先程の畑の手前側が沼サンゴ層です。

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碑が建っています。

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小屋のような建物に沼サンゴ層から採取されたサンゴが展示されています。

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立っている道の辺りが6000年前の海岸線にあたる沼サンゴ層だということです。ずいぶん掘り出されてしまったそうです。
「沼」というこの地域の名前に見つかったサンゴ層だから沼サンゴ層というのだそうです。

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次のポイントに行く途中、船の形をした国立館山海上技術学校が見えました。

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おだやかな海の景色です。ちょうど市民?駅伝大会が行われていて応援の人達が路上に見られました。

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付加体堆積物である西岬層。
付加体堆積物について説明を聞きましたが、よく私には分かりませんでしたが。

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講師の堀内さん。

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力が上下からかかり左右から引っ張られると出来るという脈状構造。

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一度見つかると、沢山見つけられます。

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次のポイントの磯笛公園。野島崎灯台のある所です。

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深海性の貝である硫化水素を栄養源にしたシロウリガイの化石が見られます。

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野島崎灯台です。

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シロウリガイの化石です。貝殻が厚いのが特徴です。

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館山方面に山道を北上した所に見られる第三紀、第四紀境界指標テフラKd38の対比が分かる千倉層。

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太い道路に造成中です。

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右手に小さく見えるトンネルが現在の道です。
もう1ポイントあったのですが、12時を30分程過ぎ、一先ずここで解散です。
ここで解散しました。

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館山駅に戻り、近くの夢庵で昼食を摂りながら事務局会議をしました。
今回の合宿の反省と今後の計画を話し合いました。
私は帰りは車に乗せてもらいました。渋滞で5時間かかりました。

Nさんからの投稿です。
 2月10日千葉県立安房高校で理科サークルが行われました。参加者14名でしたが、熱気あふれる研修会になりました。特に、20代前半の若く熱意ある若者が参加してくれ、明日の授業にすぐ使えると言って、喜んでいました。
 教員の大量退職時代を迎え、若い熱意ある教員の参加を呼びかけています。次回は、6月に研修会を実施する予定です。振るって参加してください。自分の知り合いに声をかけ、一緒に参加してもいいんじゃないですか。喜んで歓迎いたします。
 尚、このときの参加者には、実習で作った、水の分解装置と、キレイな周期律表をおみあげに、持ち帰ってもらいました。

事務局から
 去る2/10~11日に行われました冬合宿・支部総会・事務局会の報告です。
 みなさまのご協力ありがとうございました。 冬合宿参加者は、1日目14名、2日目11名でした。(若手の先生も数人の参加がありました。うれしい限りです)
 支部総会にて、2007-08年度事務局体制が決まりました。

事務局会で話し合われたこと
冬合宿反省、夏の学習会、次号コロイド、その他夏の学習会
 次回は、小学校教員対象の実験講座・実験紹介を行う方向で企画予定です。
 日時・・・6月16,17日あるいは23,24日の土、日あたり?
開催場所・・・松戸周辺(松戸サークル関連)か八千代周辺のいずれかで予定。
 詳細については、次回の拡大事務局会で再検討の予定。(3/22(木)19:00より予定、場所は後ほどお知らせいたします。)
次号コロイド(2月中発行予定)・・・冬合宿報告を中心に 、他連載

  次回拡大事務局会は、3/22(木)19:00より
 予定、場所は後ほどお知らせいたします。   
 議題:夏の学習会関係、次号コロイド、他事務局、他支部のみなさま・・・次回の夏の学習会について、ご意見、ご要望をいただけると幸いです。

皆さんからの投稿歓迎します。
2007.02.12 Mon l 科教協ちば 活動報告 l COM(0) TB(0) l top ▲